共通点をもった人への否定的反応

トップ > 「自己肯定感」を考える (記事一覧) > 共通点をもった人への否定的反応



自己肯定g

よく言われることでもあるし、自分自身にも当てはまることですが、自分について、「イヤだな」と思っている共通点を、他人のなかに見つけた場合、イライラしたり、不快に感じたり、引いては、その人物を敵対視したりするようになりがち。

こんな経験、ありませんか?
学校でも、職場でもいいんです。誰かが、誰かの悪口を言います。
「あの人って、本当に○○なのよ!」

「…アンタもまったく同じ」
脇から、そういう突っ込みを入れたくなる。入れないけれど…。「目くそ鼻くそ」ってヤツです。

自分自身に同様の情動が起こった場合、「自分のなかに、自分を受け入れていない部分がある、ということに気づくチャンス」と、私はとらえるようにしています。


親子関係について、こんな事例を見つけました。

のびのび子育て・教育Q&A 小学生版―お母さんの悩みにそっと答えます」より。

(P.90〜93)
Q. 子どもを愛せない
娘が自分ととてもよく似ていて、行動パターンや、自分のいやな部分まで似ているのを見て、イライラしてしまい、子どものことをかわいいと思えないのです。息子はまったくタイプが違うので問題ないのですが、どうしても息子と同じ態度で接することができず、娘にも申し訳ないし、自分自身も分かっているだけにつらいのです。

A ご自分自身を受け入れ、愛することから…
(回答 大村祐子さん)
(略)けれど、今考えると…わたしは彼がわたしの思い通りに振る舞い、わたしが望むように話し、わたしの言いつけを守るときには、わたしは彼を「可愛い子」「良い子」「素晴らしい子」と心から賞賛していました。ところが、彼がわたしとは異なる彼自身の言い分を通そうとしたり、彼の思い通りに行為したり、彼の考えを正しいと主張するとき、わたしは彼を「悪い子」「憎らしい子」「厭な子」と感じていたのです。(中略)
あなたが娘さんを愛することができない理由を、あなたはご自分と似ているから…とおっしゃっていますが、そうなのでしょうか。もしそれが真の理由なのだとしたら、解決方法はただ一つ…あなたがあなたご自身を愛することです。ごめんなさいね。偉そうに言って…。
たくさん、たくさん見つけてください。そしてご自身を受け入れ、愛してください。
そうすれば、あなたに似ている娘さんを自ずと愛することができるようになるでしょう。


自分との関係、他者との関係において、一般にいえるのは、「自己嫌悪」を「他者嫌悪」にすりかえる、ということ。

自分の内面にある見たくないものを、あたかも外にあるかのように感じ、それを嫌悪する、ということですね。

許せない人、嫌いな人、目障りに感じる人が多いのは、「自己肯定」よりは「自分への否定(自分嫌い)」が強い状態といえるでしょう。

許せない人、嫌いな人、目障りな人に対して、アレコレ言ったり、したりしなくても、自分のなかの、「許せない部分」「嫌いな部分」「目障りな部分」を、肯定的に見つめ、受け入れると、他人や社会(学校・職場・地域)との関係は変化していきます。

ときどき「自分は変えられるが、他人は変えられない」という表現を耳にします。つまり、「他人を、自分の意思で動かすこと、変えることはできない」という意味なんだろうと思うのですが、それは、当たり前のことですよね。わざわざ言うまでもない。

仮に、「外部に存在する」許せない人、嫌いな人、目障りな人にアプローチして、態度を変えさせることに成功したとしても、私やあなたの前には、次なる許せない人、嫌いな人、目障りな人が現れることでしょう。

他人を変えられるか否か、ということは、重要な論点ではなく、「イヤな気分」「愛せないモード」になっているのは「あくまでも自分」なんですから、アプローチの対象は「自分」の内部にあると考えるのが妥当でしょう。

>> 子どものほめ方